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ポートレート撮影やインタビューに応じないことでも有名

マルタンーマルジェラは、モード界に一大旋風を起こしている「アントワープシックス」(アントワープ王立芸術学院出身の6人)を代表するデザイナー。1957年、ベルギー生まれ。80年アントワープ王立芸術学院卒業後、84年から信奉していたゴルチエのアシスタントを務める。88年に駅のカフェを会場とした初コレクションで、センセーショナルなパリコレデビューを果たす。80年代の過剰な高級品志向のアンチテーゼとして、引き裂いたシャツや石膏で固めた服などを発表。その過激な前衛性から「デストロイト(破壊義者)」と呼ばれる。コレクション会場に救世軍、病院などを使用し、モデルの顔を布で覆うなど、奇抜な演出のショーも話題になる。ポートレート撮影やインタビューに応じないことでも有名である。

共通した点は、強烈な個性や感性を前面に打ち出していること

誕生が七〇年代である。例えばイッセイミヤケ(三宅一生)、ビギ(菊地武夫)、ニコル(松田光弘)、コムデギャルソソ(川久保玲)、ワイズ(山本耀司)、そしてやまもと寛斎といったデザイナーの企業が相次いで誕生した。彼らの共通した点は、強烈な個性や感性を前面に打ち出していることである。当時、アパレルメーカーのナショナルブランドだけに満足できない個性的な服を求める層が、デザイナーの名前を冠したファッションに、一斉にとびついた。同時に企業の一貫したイメージを強X打ち出したデザイナーズブランドに遅れて登場したのが、コムサデモード(ファイブフォックス)、アトリエ・サブなどである。これらの企業はキャラクターズブランドで勝負した。Dcブランドが大きく花咲き出したのは八〇年代後半から九〇年代まで。こうした企業は、教祖(デザイナー)と信者(ファン)という関係にあった。ファンはデザイナーの服を着込んでファッショソショーに押しかけた。この時代のファッションのオーナー(経営者)たちが、お山の大将かサル廻しにどこか似ていることから、評論家のうらべまことがこう評した。つまりサル回しは、サル山の一群から若くて筋のいいサルを三〜四匹引き抜いていくものだ、と。

魅力あるジャケットの話を

魅力あるジャケットの話をしてみたいと思います。最近の流行を見ると、肩幅の広い大き目のジャケットを着こなしていますが、よく見ると、1960年代のメンス・ジャケットとそっくりです。サトウサンペイ氏のマンガにも描かれるように、お父さんのコートをちょっと借りていくような感覚。しかも古いコートの方が、古着というよりは流行そのままの感じです。このジャケットのように、流行がもどってきたときに、そのまま着られるものもあります。もちろん時代的に、新しさはどこかにありますが、今年のジャケットやコートなどは、古着そっくりの新製品という、ややこしさです。ニューヨークでは、いいジャケットをまず買いなさいといわれます。しかも思い切って高価なものを、ピシッと着こなしなさいといわれます。そのとき、たとえ中に着ているシャツがしわになっていても(ただし清潔なものに限ります)、またスカートにすわりじわがついていても、決して見苦しくないからなのです。今では、これにジーンズを組ませたキャリアウーマンも多く見かけます。ジーンズをはいている人は、編集者とかスタイリストなどの自由業の人が多いようで、自信に満ちています。いつもシャツとジーンズで働きやすくしていても、相手の方とのミーティングにはきちんとしたジャケットを着て、絹のハンカチでも胸に飾っていくという心意気が、ほかの無礼を許してくれるわけです。こういうジャケットを、ぜひ1着もつことをおすすめします。


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